チャーチ・モード(Church Mode)

日本語では教会旋法。
名前の通り、賛美歌はこの音階で出来ています。
7つのモード(スケール)があります。
”お~むかし”からある音階です。
コードを使って音楽をする(考える)ときに、
ChordとScaleで解説したコードから使える音(スケール)を探す方法だと、
瞬時にスケールが出てきません。
チャーチ・モードとダイアトニック・コードを連結させて覚えておくと、
とても便利です。
C Ionian と C Dorian

一般の理論書などでは、
このようにスタート音を同じ音にして解説していることが多いです。
覚え難いのです。
実は、
チャーチ・モードはメジャー・スケールのスタート音が変わっただけなので、
スタート音を変えて記譜すると↓のようになります。
Church mode key of C

アイオニアン(イオニアン)
メジャーと同じです。

ドリアン
ドレミで歌うと、レミファソラシドレと聞こえるモード(スケール)です。

フリージアン
ミファソ・・以下同様です。

リディアン
ファソラ・・・

ミクソ・リディアン
ソラシ・・・

アエオリアン
ラシド・・・
マイナーと同じです。

ロクリアン
シドレ・・・
昔は7つの調があったのだが、時代と共に5つのモードは人気がなくなり…
アイオニアン(メジャー)とアエオリアン(マイナー)が、
現在に残ったと思ってもらって良いと思います。
Diatonic chordと Church mode
コード・タイプで説明したように、コードはスケールを1つ飛ばしに、3つ以上重ねたものです。
では、チャーチ・モードではどうなるでしょう。

C Ionian を1つ飛ばしにするとCM7。
D Dorian を1つ飛ばしにするとDm7。
以下同様に、
E Phrygian は Em7
F Lydian は FM7
G Mixolydianは G7
A Aeolian は Am7
B Locrianは Bm7-5
となります。
ダイアトニック・コードはチャーチ・モードの代表と考えても良いのです。
一覧にすると、
ⅠM7 | Ⅱm7 | Ⅲm7 | ⅣM7 | Ⅴ7 | Ⅵm7 | Ⅶm7-5 |
Ionian | Dorian | Phrygian | Lydian | Mixolydian | Aeolian | Locrian |
ダイアトニック・コードの解説で、
ローマ数字で覚えてもらいたいと書いた理由はこれなのです。
上のローマ数字にメジャー・スケールの音名を入れれば、
そのKeyのダイアトニック・コード。
下のモードがそのコードで使えるモード(スケール)です。
例えば、
Key = Cの時のEm7はE Phrygian。
Key = Gの時のEm7はE Aeolian。となります。
このように、”大昔のチャーチ・モード”を登場させると、
コードで考える(演奏する)ときに、とっても便利になります。
また、このモードで演奏されている曲もあります。
KeyがG マイナーだと思ってコピーしていたら、
G Dorian だったなんてことも…
バンドスコアが無い曲を演りたいなどの時には、
とても役に立つと思います。
知っておかないと、要らぬ苦労することにも成りかねません。
是非、覚えてください!