コード・ネーム( chord name )
ポピュラー( JazzやRock )では、
コード・ネーム を使って、アド・リブをしたり、ベースのフレーズを作ったりします。クラッシックにはありません。
云わば暗号ですが、
法則さえ理解してしまえば、
何てことはありません。
(画像は加茂水族館のクラゲ)
コードとは日本語で和音。3つ以上の音が重なったものです。
2つ重ねはダブル・ストップ (重音) と言います。
3声( 3 voices)と4声の解説です。
コード・タイプ ( 1つのルート上にできるコードの種類 )
上記の譜面のようになります。
左のコード・ネームから順に解説します。
C:C(ド)の音から、スケール(ドレミ…)を1つ飛ばしに重ね、3段重ねにしなさい。
という意味です。この大文字1つのが基本形です。
この Cの音をルート( root )と言います。インターバルで説明したように、
上に重ねられた音を、3度( 3rd )、5度( 5th )と呼びます。
ここからの3つのコードはCのコード・トーン(構成音)を変化させたものです。
Cm:(シー・マイナー)mは3度を♭しなさい。
Caug:(シー・オーギュメント)C+、C+5とも記されます。
5度を#しなさい。
Cdim:(シー・ディミニッシュ)3度、5度ともに♭させなさい。
(正しくは、Cから短3度づつ重ねなさい。)
ここから4声( 4 voices )のコード
C7:(シー・セブン(ス))Cから7度も加えて4段重ねにしなさい。
コード・トーンは、C,E,G,B♭。セブンスのスは発音しないことが多いです。
7thは変わっていて、7=♭7、ナチュラルの7=M7、
またmaj7(メイジァー・セブ ン) と表記します。そんなわけで、
CM7,:(シー・メイジァー・セブン)Cmajor7のコード・トーンは、C , E , G , B (Bがナチュラル)。
Cm7:(シー・マイナー・セブン)mで3度♭、7なので7度♭。
Cm7(♭5):(シー・マイナー・セブン・フラット・ファイブ)Cm7-5とも記されます。♭5なので5度も♭。コード・トーンは、C , E♭ ,G♭ ,B♭ 。
例外的なコードに sus4
(サス・フォー、サスペンディッド・フォース)
Cに4度のFを加えました。( )に入れなくてもOKです。
3度を抜くのが一般的です。
コード・タイプはこれで全部です。
まとめると
m | 3度をフラット |
M | 7度をナチュラル |
+、+5、#5、 aug | 5度をシャープ |
– 5、♭5 | 5度をフラット |
sus4 | 4度を加える |
このように、アルファベットと数字で和音の構成音を示したものを ” コード・ネーム ” と言います。
テンション・ノート( Tension Note )
気が付きましたか? コードはスケールを 1つ飛ばしで重ねていくので、奇数番号ばかりです。
( 昔は6th等の表記もありましたが、最近はあまり使われていません。または、お勧めしません。)
ということは、7th の上にも重ねられます。
この 9th、11th、13th を ” tension note ” と言います。
( 15th は root に戻ってしまうのでありません。)
一般に使うテンションと同じ意味で、
緊張とか張力という意味です。
4声まででコードの性格(働き)は決まってしまいます。
ベースでは、あまり気にしなくても良いかも・・・
しかし、コードを弾く楽器( ピアノやギター )は響きが変わってしますので
加えなくてはいけません。
全部弾くことが不可能な時もあります。そんな時は、root や 5度を省いたりします。
このコード・トーンの重ね方、選び方を voicing ( ヴォイシング )と言い、
響きが変わるので重要です。
実際に色々なヴォイシングでコードを鳴らして、聞き比べてみるとよいでしょう。
同じコードでも、響きが変わることを理解してください。