やさしい 音楽理論 #09 マイナー ・ スケール と ダイアトニック ・ コード、そして ペンタトニック ・ スケール

やさしい 音楽理論 。しばらくぶりですが、今回はややこしい マイナースケール 、 マイナー のダイアトニック・コード等の話です。

マイナー・キー (短調)

やさしい音楽理論 # 05 で説明したように、
暗い感じの曲がマイナーで、終止感のあるコードは *m になります。
マイナー・スケールで出来ている曲がマイナー・キーと言っても良いかと思います。
(以前の記事とかぶるので、この程度で…)

マイナー・スケール  (短音階)

こちらも、やさしい音楽理論 # 05 で解説したように、マイナー・スケールには3種類あります。
今回は、もう少し詳しくお話します。

メジャー・スケールの第6音からスタートした音階が、

ナチュラル・マイナー・スケール (自然的短音階)

A ナチュラル・マイナー・スケール

そして、このスケールに音を重ねてコードにすると

ナチュラル・マイナー・ダイアトニック・コード
(今回も、全て4声での説明です。現実には3声の方が多いかも…)

もちろん、スケールもコードもメジャーの第6音からスタートしたものと同じです。

これらのコードで曲を作ると、Ⅴm7 → Ⅰm7 の動きの終止感が少し弱いので、
Ⅴm7 を Ⅴ7に変えることにしました。 ( Ⅴ7 → Ⅰm7 になります。)
すると、第7音が#することになります。(この場合、G → G# )
この音階を、ハーモニック・マイナー・スケール といいます

ハーモニック・マイナー・スケール (和声的短音階)

A ハーモニック・マイナー・スケール

弾いてみると、エスニックっというか… あまり、気持ちよくありません。
原因は、第6音と第7音のインターバルが1音半 (短3度)も開いてしまっているからなのです。
それじゃ、「第6音も♯させちゃえ!」と出来た音階が、

メロディック・マイナー・スケール (旋律的短音階)

メロディック・マイナー・スケール
第6、7、8音の流れはメジャーと同じになってしまい、短調感が薄れてしまうので、
下降のラインの時には、ナチュラル・マイナーの戻すのが原則です。(第6音、第7音を♮にします。)

すると、ハーモニック・マイナーとメロディック・マイナーでは、ダイアトニック・コードと*モード・スケールも変化してしまいます。

*モード・スケール : チャーチ・モードとは別物ですが、同様な考え方なので、このような言い方をします。

マイナー・ダイアトニック・コード

そこで、ハーモニック・マイナーにコードを付けると

ハーモニック・マイナーのダイアトニック・コード
Ⅶdim のコード・ネームの「〇」はディミニッシュのことです。

以下が、各コードに対応するモード・スケールです。

ⅠmM7ハーモニック・マイナー
Ⅱm7b5ロクリアン ♮6
ⅢM7#5アイオニアン ♯5
Ⅳm7ドリアン ♯4
Ⅴ7フリジアン・ドミナント (ハーモニックマイナー・パーフェクト5th・ビロウ)
ⅥM7リディアン ♯2
Ⅶdimオルタード・スーパーロクリアン

次は、メロディック・マイナーにコードを付けます。

メロディック・マイナーのダイアトニック・コード

同様に以下が、各コードに対応するモード・スケールです。

ⅠmM7メロディック・マイナー
Ⅱm7ドリアン ♭2
ⅢM7#5リディアン ♯5
Ⅳ7リディアン ♭7
Ⅴ7ミクソリディアン ♭6
Ⅵm7b5アエオリアン ♭5
Ⅶm7b5スーパーロクリアン

このようにマイナーは複雑で、大変なことになっています…
サックスのような楽器なら、練習しておかないと、指がいかないと思います。

しかし、弦楽器なら、名称の通りにチャーチ・モードの音を変化させれば良いので、そんなには大変ではないでしょう。
そして、現実にはそんなにこのコード達は多用されませんので、出てきたら練習すればよいと思います。
(モード・スケールの譜面を記載しなかったのは、そのためです。僕は名称も覚えていません。)
元々、 Ⅴm を V7 にしたかったためなので、

どちらのマイナーの時も重要なのは、
V7 の時の、フリジアン・ドミナントとミクソリディアン ♭6 です。この2つ は覚えておきましょう

僕らは、初見で演奏させられますので、瞬時に判断できない時も多々あります。
そこで、やさしい音楽理論的おすすめの対応策としてはペンタトニック・スケールです。

ペンタトニック・スケール

ペンタトニック・スケールとは5音階という意味で、いわゆる、民族音楽(民謡)に多いです。
ここで紹介するほかにも多くの音階があり、各民族独自の音階があります。例えば、僕らが一番ピンとくるのが沖縄の音階だと思います。
ここでは、もちろん西洋の5音階です。

C メジャー・ペンタトニック・スケール

Cメジャー・ペンタトニック・スケール

A マイナー・ペンタトニック・スケール

Aマイナー・ペンタトニックスケール

メジャー・スケールの4音、7音を抜いた音階で、5つしか音がありません。
もちろん、構成音はメジャー、マイナーともに同じです。

つまり、各モードの個性(違い)を決めている半音がないので、セッションや初見の時に、コードに対するモードに迷った場合は、ペンタトニック・スケールを使えば、間違いありません

メジャー・コードの時は、メジャー・ペンタトニック・スケール。
マイナー・コードの時は、マイナー・ペンタトニック・スケールを使います。
ただし、*b5 の時は、5度をb、*#5 の時は5度を#して下さい。

このペンタトニック・スケールは Rock では、大変良く使われるので、覚えておきましょう!

マイナーでの注意ポイントのまとめ

マイナーになっている場面は、*7の次のコードが*mの時ですが、その *7のひとつ前の*m を見ると、判断しやすいです。
以下がその例です。( ↓ 表のようにならないこともあります。)
また、Ⅴ7に b9 のテンション・ノートが乗っている時は、そのスケールの第5音と6音が半音なので、ハーモニック・マイナーと考えられます。( ↓ 表 *)

Ⅱm7b5 → Ⅴm7 → Ⅰm(7)ナチュラル・マイナー
Ⅱm7b5 → Ⅴ7 → Ⅰm(7)ハーモニック・マイナー
Ⅱm7 → Ⅴ7 → Ⅰm(7)メロディディック・マイナ―
(または、、メジャーからマイナーへの転調)
*Ⅴ7(b9) → Ⅰm(7)ハーモニック・マイナー

最後に *m6 ってよく見かけませんか?

マイナー 6 について

まず、メジャーから説明します。

メジャー 6th の譜面

昔は*M7 はルートとインターバルが半音なので好ましくないと思われていました。そこで、M7 の代わりに 6th を4声目に加えていたのです。とくにⅠM7(トニック)はⅠ6にすることが多かったようです。これが 6th 表記がある理由です。
譜面のように展開すると C6 は Am7 と表記する方が現代的だと思います。
もし、 C を最下音にした展開形を表したければ、Am7onC または、Am7/C となりますが、
メジャーの 6th 表記は「このコードがトニックですよ。」の場合が多いので、現代の曲では見かけなくなってきたのです。

マイナーの場合は

マイナー 6th の譜面


メジャーと同じように*トニック・マイナー(Ⅰm6)を表すためと、展開形を分かりやすくするために使われることが多いのです。例えば、
Am AmM7 Am7 Am6 よくあるコード進行ですね。現代風に表記すると、
Am AmM7 Am7 F#m7b5 上の表記の方がルートが半音で下がって行くと、一目でわかります。

そんな訳で、*m6 という表記はいまだによく見るのです。
もちろん、昔からの表記がそのまま残っていることも、多いと思います。


*トニック・マイナー(Ⅰm6):メジャーの時はただ、トニック( tonic )。マイナー・キーのトニックは、トニック・マイナー( tonic minor )と云います。

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