Electric Bass とは

2024年4月16日 更新

Electric bass は レオ ・ フェンダー 氏が作った!

レオ・フェンダー氏が発表した、プレッシジョン・ベースが世界で初めの Electric bass です。
エレクトリック・ギターは各社が開発、発表していましたが、ベースをエレクトリックにしたのは、レオ・フェンダー氏だけでした。(やさしい音楽理論‐楽器編 #01 参照)

pedulla electric bass MVP4

そのような訳で、エレクトリック・ベース ( Electric bass ) という楽器は誕生してから、まだ70年ほどしか経っていない新しい楽器です。 しかし、現在の音楽シーンにおいては、音楽ジャンルに関わらず、必要不可欠のものなりました。もちろん、コントラバス( Contrabass : ウッドベース )も多く使用されていますが、昔とは反対にクラシック、ジャズ等とジャンルが固定されています。( ロック黎明期には、コントラバスで演奏されていました。)

音楽の中での役割はコントラバスと同じく、ルート( 後述:やさしい音楽理論#04 参照 )を指示することですが、現在では、ルートはもちろん、リズム・パターンも提示することが多いようです。

昔ながらの、ルート、5th を弾くパターンは、意図的にシンプルなパターンを狙ったシーンが多いようです。

その昔、モータウン・レコードによって発表された多くのヒット曲はエレクトリック・ベースの可能性を世に知らしめました。

それまでの、コントラバスでのシンプルなフレーズとは違い、モータウンのようなシンコペーション、音数の多いベース・フレーズはポピュラー音楽の世界を一変させました。まさに、エレクトリック・ベースならではのフレーズとなっています。

モータウン・レコードのベーシスト、ジェイムス・ジェマーソンなくしては現代のエレクトリック・ベースは語れないと思います。

ジェイムス・ジェマーソンはジャズ・プレイヤーでしたが、突然 (?)新たなスタイルを生み出しました。彼の才能はもちろんですが、やはり、構造の変化が大いに影響していると思われます。

参考:上記は以前の一般的なはなしです。
実は、かなりの曲を Carol Kaye が弾いていたらしいのです。
音質、プレイのスタイル等々、違うので、そう思って聞けば、
キャロルか、ジェームスかは分かりますが、
モータウンとしては、白人女性の キャロル・ケイ より、
ジェームス・ジェマーソン にしておいた方が、都合がよかったのでしょう。
彼女は教則本も出していて、僕も使用してきました。
テープ音源などもあり、当時としては、革新的なものだったっと思います。
一時期、(モータウンと裁判になっていたそうで)販売停止になっていましたが、
現在は、再び、使用できるようになったようです。

キャロル・ケイはギタリストして、スタジオ・ワークをこなしていました、
ある日の録音でベーシストが来なかったため、ベースを弾くことになったらしいです

コントラバスよりスケール( 弦長 )が短くなり、電気で音を出し、そしてなんといっても指板にフレットが取り付けられたことにより、正確な音程が簡単に出せるようになり、ギタリストでも演奏が可能になりました。(キャロル・ケイのように…)

彼らのような先駆者の登場により、コントラバスが主流だった時代より複雑なフレーズや多様なテクニックが生まれ、ベースはポピュラー音楽の重要な位置を占めることになりました。

また、先祖返りとでもいうような、フレットのないフレットレス・ベースも登場しました。
現代のポピュラー音楽では、ベースが主役となっている曲も数多く聞かれます。

参考:クラッシック、ジャズでは2beat、4beat、Waltz(3/4)等が標準的なリズムで、
ルート(根音:和音の中心音)を示すのが、主な目的です。
現在の音楽では、8beat 、16beat、Half Time Shuffleなど、より複雑なリズムと音階を表現し、楽曲の”骨組み”となっています。
スラッピングタッピングなどの新しいテクニックも生まれました。

エレクトリック・べースはコントラバス、チェロ、ギターのテクニックを混在させて演奏されます。
つまり、現代のベーシストには黎明期より、より高度なことが要求されているのです。

しかし、やはりベースに要求されていることは、共演者に対し、正確なリズムと楽曲の進行を示すという基本的な事は昔とは変わっていません。
この基本を守りながら、アクティブな演奏を体現していかなければなりませんので、それなりのトレーニング、音楽的知識は必須となります。
前述の通り、昔のベーシストより「重要なパート」になっている訳です。

ドラム、パーカッションだけでも、ダンスをしたりできますが、
ベースが入ると、「ワクワク感」が出てきます。
これが、タイトルにつけた「音楽の骨格」なのです。

参考:” 永遠のモータウン ”
モータウン関連の映画が発表されています。
当時のミュージシャン達のインタビュー、演奏。
現在のミュージシャン達との共演と、興味深く、楽しい音楽映画です。
ベースを弾かなくても、観てみる価値はあると思います。
ベーシスト Bob Babbitt の演奏も抜群でした。
残念なことに、彼も亡くなったそうです…

永遠のモータウン